放射線科では、病気の早期発見・早期治療につながるように日々業務を行っております。認知症の診断に有用であるVSRAD(MRI)や脳血流SPECT(RI)に対応し、診断を支援しています。
主な検査について詳しくは下記リンクを参照してください。

CT(コンピュータ断層撮影)

CTとは、体のまわりからX線をあてて、体内の情報を収集し、断面図を得る検査です。検査の内容によっては、色々な角度からの断面図や3D画像を作ることもできます。造影剤を使用することにより、血管3D画像を作成することも可能になります。

頭部単純画像

頭部血管画像(CTA)

頸部から頭部血管画像(CTA)

検査時間

5~10分程度です。

予約について

予約制ではありません。医師の判断により検査は来院当日に行うことができます。
造影剤を使用する検査については予約制になります。

被ばくについて

当院では、医療被ばくガイドラインに基づき、年齢ごとに撮影条件を設定し、被ばく線量を最小に抑え、最良な画像が得られるよう検査を行っております。
通常の頭部撮影での当院の被ばく線量は以下のとおりとなります。

[mSv]
1歳 10歳 成人
1.42 ~ 1.66 1.53 ~ 1.72 1.6 ~ 1.87

[ガイドラインでは、頭部撮影で2.8mSv]

MRI(磁気共鳴画像撮影)

MRIとは「Magnetic Resonance Image」の略で、体を強力な磁場の中に置き、電波(ラジオ波)をあてることにより、共振した原子の信号を取り出して画像化する検査です。X線を使用しないため、被ばくはありません。また、造影剤を使用せずに、脳や頸部などの血管を撮影することが可能です(MR-Angiography:MRA)
認知症の診断を支援するVSRAD*も実施しています。

T2強調画像

FLAIR画像

脳血管画像(MRA)

検査時間

15~30分程度です。
※当院は、2台体制で検査を行っております。

予約について

通常、予約検査となります。医師の判断により、来院当日の検査にも対応しておりますが、待ち時間をいただく場合があります。

VSRAD(ブイエスラド)とは

MRIで撮影した脳の画像を健常者データベースと比較、解析をして、脳の萎縮度を数値化し、アルツハイマーなどの認知症の診断支援を行う検査です。

● VSRADの全体像

RI(核医学検査)

RIとは、放射性医薬品を注射して、脳や臓器への集積を画像化する検査です。当院では、認知症等の診断に有用な脳血流SPECTに対応し、早期診断を支援しています。詳しくはこちら(外部リンク)を参照してください。
また、パーキンソン病やレビー小体型認知症の診断に有用な検査であるDaTScan(ダットスキャン)検査も実施しています。

DaTScan(ダットスキャン)とは

脳の線条体という部位のドパミン神経の状態を見る検査です。
ドパミン神経の状態を画像化することにより、ドパミン神経に異常をきたすパーキンソン病の早期診断の支援を行います。手足の震えなどパーキンソン病に似た症状が現れる病気との鑑別に有用であり、適切な治療につなぐ支援となります。
また、ドパミン神経に異常がみられるレビー小体型認知症と、異常がみられないアルツハイマー型など、他の認知症との鑑別に有用です。これにより、認知症のタイプに合わせた治療や介護につなげることの手助けとなります。